『Body Care Room體通信 11月号 』

  • 2023.11.10
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冷水シャワーで病気にならない身体をつくる

今回は、冷水シャワーがどのようにして病気にならない身体を作るかについてお話しします。簡単に言えば、冷水シャワーを浴びると身体が元気になります。一見、無茶なことだと思われますが、YOGAでは冷水を浴びることと呼吸法で人間の身体に元々備わっている能力を最大限に引き出すことができるとあります。実際に、冷たい水を浴びることで、うつ病やリウマチ、不眠症、慢性の疲れが軽減されると言われています。また、肌や髪がきれいになり、気分も上がるという効果もあります。そこでここでは、冷水シャワーがもたらす効能について説明します。

冷水シャワーを浴びると病気になりにくくなる

冷水シャワーを浴びることで様々な病気を予防でき、健康的になります。それは冷水を浴びると身体が温かくなるからです。冷水を浴びると多くの人が身体が冷えると予想します。しかし、実際はそうはなりません。例えば、水風呂やプールに入ることがあるとします。サウナを利用する人は多くがサウナの後に水風呂に入ると思います。そして、水風呂やプールから出た後に風邪を引いたり、元気が出なくなったという人は少ないと思われます。実際に水風呂に入った後、しばらくして人の体温が上がっていきます。何故なら、私たちの身体の深部体温が35°以下になると死ぬ場合があるからです。故に体温より低い温度の水風呂に浸かると脳は体温の低下を防ごうと血管を拡張し、血流を活発にすることで体温を上げようとします。冷水を浴びた後に肌が赤くなるのは血流が良くなっている証拠なのです。故に水風呂に入った後に身体が温かくなるのです。実際に3018人を対象にした実験で、毎朝30秒冷水シャワーを浴びると病欠で休む人の割合が29%減少することが分かっています。つまり冷水シャワーを浴びると身体が温まるため病気になりにくくなるのです。

冷水を浴びると気分が高揚する

冷水を浴びると気分が高揚します。これによって鬱病などにも効果的です。サウナーの間で「ととのう」という言葉が流行っています。これは主にエンドルフィンというモルヒネの6倍以上の鎮静効果と恍惚感をもたらす物質が出ているからです。そして、このエンドルフィンは不快な状況から解放されることで出てきます。例えばマラソンをすると次第に苦しさが増していきますが、それに耐え続けるとある時点でエンドルフィンが出てきて気持ちよくなります。いわゆるランナーズハイという状態です。またサウナや水風呂という苦痛に耐えているとある時点からエンドルフィンが出て気持ち良くなってきます。そして出産の時の陣痛でもエンドルフィンが出ます。この様にエンドルフィンは、極端な苦痛を感じるときにそれを和らげるために分泌されているのです。

冷水は浴びるまでもなく苦痛です。そのためエンドルフィンが出ます。故に冷水シャワーを浴びた後、気分が高揚します。そしてこれによって鬱病も改善することができます。

冷水シャワーの前に呼吸を整える

冷水シャワーと呼吸法の2つが大事です。呼吸はとても大事で、冷水シャワーと呼吸法がセットになることで大きな結果を出すことが出来ます。では具体的な呼吸と冷水シャワーの方法を説明していきます。

 

➀最初に温かいシャワーもしくはお風呂に入ります

 

➁温かいお風呂に入ってゆっくりと深呼吸をします。

 

3〜5秒かけてゆっくりと息を吸い、3〜5秒かけてゆっくりと息を吐きます。これを30回繰り返します。

 

➂ ➁で30回目で息を完全に吐ききってから息を止めます。

 

*深く深呼吸することで細胞に酸素を行き渡らせる効果があります。そして、息を吐いて止めることで身体をリラックスさせます。

これが冷水シャワーに入る前の下準備です。

➃呼吸を止めずにシャワーを浴びる。

そして冷水はいきなり冷水ではなく徐々に水の温度を下げていくのが良いです。ほとんどの人が冷水シャワーを浴びていると呼吸が速くなったり、息をとめたりと呼吸が乱れます。これだと逆効果になりやすいです。ここで大事なのは冷水シャワーを浴びながら、いつも通りの呼吸を保つことです。そして最初の冷水シャワーは30秒から1分くらいから始めると良いです。そして徐々に長さを伸ばしていき、2分、3分と最終的には5分間は冷水シャワーを浴びると良いです。

冷水シャワーの後は気分が高揚する

おそらく最初は冷水シャワーを浴びるのが辛いはずです。しかし、冷水シャワーを終えてタオルで身体を拭いているときに、すでに覚醒状態になっているのを感じるはずです。エンドルフィンが出て気分が良くなるのです。ストレスが吹き飛び、身体が温かくなります。そして自律神経の乱れが整う事で夜がぐっすりと眠れるようになります。はじめは辛いと感じるのは自然なことです。それは身体が環境に「拒否反応」を示しているからです。それでもしばらくは「辛抱する」ことをお勧めします。

しかし、妊婦さんは冷水シャワーは行わない方が良いです。負荷をかけるのが冷水シャワーだからです。

速すぎる呼吸が病気を引き起こす

最後に呼吸について解説していきます。呼吸はゆっくりとすることが大事です。そもそも呼吸数はそのまま疲れやすさに影響します。例えば慢性疲労症候群の人は呼吸が速すぎて心拍数が1分間に70以上であることが多いです。またイライラやストレスが溜まることで基本的に呼吸は荒く速くなります。常に呼吸数が多いとあらゆる健康上の問題を引き起こしやすいです。そこで、可能な限り速くなっている呼吸を整える必要があります。これは風呂場だけでなく、早朝や寝る前に気が向いた時に先ほど紹介した呼吸法を練習をすると良いです。

そして息を止める時間は長ければ長いほど良いです。これにより速い呼吸の癖を治し、身体が温かくなり、集中力が増していきます。ヒマラヤ山脈に住むヨガ行者が寒い中、薄着でいられるのは呼吸法で体温を調整出来るからです。

 

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